以前勤めていた職場は道路を掘り下水や水道管を設置する作業を主に行っている建築関係の会社でした。
私はそこで事務をしていました。
事務所には毎日現場で使う材料が納品されてきました。長さのあるパイプなどは置き場に運んでもらい、段ボール箱で届く細かい材料は倉庫に入れてもらうように指示をしていました。
事務所と倉庫は目と鼻の先なので「あそこに入れておいて下さい」と言うだけで、長年付き合いのある業者さんはすぐに倉庫へ行き片づけてくれます。3階建てのプレハブノのような建物です。
一つの現場が終わり、次の現場がすぐに始まらない時などに職人さんが倉庫の整理をしていましたが、片付けが苦手な人が多かったのか年度末の棚卸の際に見に行った時はあまりの汚さに唖然としました。
業者さんに現場別に納品してもらったり、余った材料は箱に入れてわかる場所に置いてもらったりしていましたが取引先は一社だけではないので、配達の人達のまとめ方もバラバラだったようです。
現場中に「この材料が1つ足りない」とかもざらにありました。
必要な物を片づける場所があるのにそれを活用しきれていない会社だなと言うのが私の印象でした。
それからしばらくして本社の監査が入り、それが問題になりました。
年の暮れに管理の行き届いた流通業者の貸し倉庫が手配され、社会のぐちゃぐちゃだったあの倉庫が無くなりました。